岸田政権が掲げる分配重視の経済・社会保障政策。その本丸の一つとして避けて通れないのが年金改革だ。年金の給付額を少しずつ下げる過去の改革は中途半端で、このままでは水準が大きく下がる可能性がある。既に始まった「低年金時代」の影響は現役世代にも及び、老後格差がより深刻なものとして迫りつつある。制度はもちろん、個人や企業は何をどう変えていくべきか。消費や働き方に関わる日本経済のアキレス腱。現状と今後を検証する。
(田村 賢司、小原 擁、鳴海 崇)
CONTENTS
PART1
人ごとではない「貧困高齢」
苦しい単身・女性・非正規
COLUMN
知らなければ損をする
2022年、年金制度はこう変わる
PART2
本誌独自試算、あなたの年金大丈夫?
「分配」阻む財源不安
PART3
引退を決めるのは個人
年金頼らず生涯輝く 「91歳課長」の教え
PART4
年金・企業・人口の一体改革を
成長なくして解決せず