ファンの声満載の掲示板

 ファンが自発的に“コメダワールド”を作り上げる仕掛けが掲示板「トークルーム」だ。ファン自らテーマを設定し、コメントを書き込み合う。例えば「コメダの新商品食べたら報告する会」というトークルームには「具材をもう少し増やすといいのでは」といった提案がある。ファンの生の声が満載だ。

 商品開発のヒントを得るため、他にも複数のイベントを実施している。過去のハンバーガーで好きだったものを選ぶ「歴代バーガー総選挙」や「ケーキ総選挙」など、コメダの実施する投票はその一つだ。

 一体感を醸成するために、様々な写真を投稿してもらう「コンテスト」も開いた。コロナ禍によって客足が遠のいていたため「おうちコメダ」というキーワードを設定。持ち帰ったパンを使ったアレンジレシピのコンテストでは、多くの応募があり、店舗だけではとらえられない確かなファンの存在が感じられた。

<span class="fontBold">コメダ珈琲店は住宅地に立地する店舗が多く、常連客づくりに力を入れてきた。「コメダ部」の活動で は、新メニューを試食しながらファンにアイデアを出してもらうイベントなどを展開</span>
コメダ珈琲店は住宅地に立地する店舗が多く、常連客づくりに力を入れてきた。「コメダ部」の活動で は、新メニューを試食しながらファンにアイデアを出してもらうイベントなどを展開

 コロナ禍で、コメダ部の活動もオンラインに移行せざるを得なくなっている。だが、そこで上がってきた意見を基にコミュニティーサイトの投票機能でさらに広く意見を集める取り組みも始まった。21年12月、コメダ部で出てきたオリジナルグッズの商品7案を投票にかけたところ、1週間で1196票が集まった。上位4つは22年春の発売に向け商品化の作業に入ったところだ。

 サイトの会員数は3万人に上る。伊藤氏は「驚いている。1.5万人くらいになればいいと思っていた」と話す。コロナ禍で顧客とつながり続けることが難しくなった外食企業として、ファンの存在を今まで以上に重要なものと感じているようだった。

9.コンビニエンスストア
セコマ、従業員の質が固定客を増やす
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 首位のセイコーマートは北海道を中心に、2021年12月末で1176店を展開する。道内では最大手のセブンイレブンを上回る。

 「強い店とは、固定客がしっかりついている店」と、店舗を運営するセコマ(札幌市)の丸谷智保会長は語る。特徴の一つは品ぞろえにある。

 プライベートブランドは商品全体の3割に当たる約1000品目で、北海道産のメロンや和ハッカを使ったアイスなど、地元ならではの商品が目立つ。「きんぴらごぼうが特においしい。毎週買っている」とは札幌市在住の60代男性。弁当を店内で調理するなど独自の取り組みも人気だ。

 「いつも『味噌カツオニンニク』と焼酎を買って晩酌を楽しんでいた。なくなってしまい残念だ」。丸谷氏がそんな手紙を見て、仕入れ値が上がり、ある店舗で扱いをやめていた味噌カツオニンニクを復活させたこともある。「販売数だけでなく、リピート率も重視している」(丸谷氏)

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