通信会社からビジョン・ファンドを核とする投資会社に姿を変えたソフトバンクグループ。2020年度に5兆円という空前の利益をたたき出し、いよいよ軌道に乗るかと思われたが、中国経済の統制強化、金融緩和の正常化など、逆風がにわかに激しくなってきた。それでも「資本家・孫正義」が見つめる未来は変わらない。世界中のユニコーンを束ね、人工知能(AI)がもたらす情報革命の担い手になることを目指す。巨大ファンドをどう運営し、世界をどう変えようとしているのか。知られざる内幕に迫った。(写真=NurPhoto/Getty Images)
(三田 敬大、ロンドン支局 大西 孝弘、ニューヨーク支局 池松 由香、バンコク支局 飯山 辰之介)
CONTENTS
PROLOGUE
孫正義氏は逆境を再び乗り越えられるか
PART1
「ポスト孫」への備え 深夜の30分1本勝負と毎週変わる15年計画
INTERVIEW1
ラジーブ・ミスラ ビジョン・ファンド運営責任者に聞く
「楽観の孫さん」と役割分担 15年間生き残る組織を
INTERVIEW2
後藤芳光・ソフトバンクグループCFOに聞く
非常時には「撃ち方やめ」もできる
PART2
金の卵の育て方
「群戦略」の主役は我ら PayPayモデル世界に
PART3
「未来の孫正義」を生めるか
起業家の目を覚ます 日本上陸の余波
編集長インタビュー
孫正義 ソフトバンクグループ会長兼社長
「いかがわしく」あり続ける