ゲーム市場の拡大が止まらない。スマートフォンの急速な普及やコロナ禍の巣ごもり需要を追い風に、世界市場は2024年、24兆円を超える見通しだ。けん引するのは、億単位のユーザーを抱える海外の新興勢力。特定のゲーム機に依存せず、ときに巨大ITとも真っ向勝負する。伝統的に国内市場を重視してきた日本勢はスマホ対応で出遅れ、世界の潮流から取り残された「ガラパゴス」にいるかのようだ。ゲームの進化は全産業に波及し、建設や教育も無縁ではいられない。「ガラゲー」になるのをどう防ぐのか。攻略本なきゲームが始まった。(写真=Rawpixel/Getty Images)
(白壁 達久、高尾 泰朗、上海支局 広岡 延隆)
CONTENTS
PART1
台頭する新興勢、変わる秩序
世界で「億ゲー」相次ぐ お家芸奪われる日本勢
PART2
未成年は週3時間に制限
「アヘン批判」が中国ゲームに冷や水
PART3
5つの要素技術が競争力を左右
建築設計も英語学習も 爆速進化の裏にゲーム
PART4
いよいよ仮想世界と現実がリンク
ゲームが磨くAIとの未来 「遊び」こそ人間の本質