目に見えない社風や組織の風土をどのように形づくっていけばいいのか。社風を可視化するサービスが登場し、改革に活用する企業も出てきた。まずは働く会社の社風と自分の志向を正確に把握することが必要だ。今回、人材の適性検査を手掛けるスタートアップ、ミツカリの監修で簡易版の社風マッチ度セルフチェックシートを作成した。まず下の画像の質問に答えてみよう。

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<span class="fontBold">まずは個人の志向を可視化する質問でAかB、CかDを、会社の風土の質問ではEかF、GかHを選ぶ。STEP2の4象限にそれぞれマッピングして、組織の風土と個人の志向のマッチ度を見てみよう。(監修:ミツカリ)</span>
まずは個人の志向を可視化する質問でAかB、CかDを、会社の風土の質問ではEかF、GかHを選ぶ。STEP2の4象限にそれぞれマッピングして、組織の風土と個人の志向のマッチ度を見てみよう。(監修:ミツカリ)
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 若い人が集う勢いのあるスタートアップはチャレンジ精神にあふれており、長い歴史を持つ老舗企業は保守的になりがち──。

 どの企業にも、多かれ少なかれ社風は存在するだろう。ただ、社風は目に見えず、形もない。つかみどころのない会社や組織の風土をどのようにして形づくればいいのか。業績を左右し、時には不祥事にもつながりかねないだけに、経営者は頭を悩ませている。

 もちろん従業員にとっても、個人の志向と社風が適合するかどうかは重要だ。仕事のパフォーマンスを左右し、最悪の場合は離職にもつながってしまう。社風と従業員の考えが合わない状態は、その企業だけでなく社会全体にとっても損失だ。

 現在は多くの企業が「イノベーションを起こせる変革者」を求めている。企業が成長するには、既存事業を着実に実行するだけでなく新たな事業の柱を立てて育てる必要があるからだ。ただ、その「変革者募集」の触れ込みに希望を抱いていざ就職してみたら、「出るくいは打つ社風だった」というミスマッチに落胆する人もいる。

社風を「見える化」してみよう

 人材の流動化が進む今、社風と個人の志向のマッチングは企業の人材戦略やその後の成長ストーリーの実現に大きく関わってくる。いかにして自社や組織の風土を知るか。その課題解決の一つのヒントとなるのが、社風の見える化だ。

 社風を可視化するサービスを独自に開発した企業がある。人材の適性検査を手掛けるスタートアップのミツカリである。

 社名と同名のサービス「ミツカリ」は、個人と組織の特性を可視化し、相性を診断するものだ。外向型なのか自問型なのか。冷静型なのか情熱型なのかなど、72の質問に回答すると32項目7段階の性格特性と、4つのソーシャルタイプを診断してくれる。社員や部員など、どのような個人の集合体によって組織が形成されているかで、社風を可視化する仕組みだ。

 ソフトバンクは社員2万人に導入して組織の把握に活用し、サイバーエージェントやトリドールホールディングスなどの大手企業もミツカリのサービスを活用している。

 今回は本誌読者向けに、ミツカリの監修で簡易版のセルフチェックシートを作ったので、ぜひ試していただきたい。

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