人口減少に伴う市場縮小、後継者不足、長引くコロナ禍……。全国の中小企業がいよいよ追い詰められている。「小さな会社は生産性が低いから、日本経済のため大胆に整理した方がいい」──。そんな中小企業不要論も現実味を帯び始め、実際に政府が早期の最低賃金引き上げを示唆するなど、「改革についていけない企業」を淘汰するかのような動きも広がってきた。だが、日本の中小企業には、大企業にない技術や革新性を持つ会社もいまだたくさんある。彼らをやみくもに再編統合し“大企業化”すれば、多くがその魅力を失いかねない。日本経済を本当に強くするための中小企業改革を考える。(写真=アフロ)

(奥平 力、小原 擁、藤中 潤、神田 啓晴)

CONTENTS

PART1
小さいからこそ何でもできる
「中小企業=弱い会社」の大誤解

  • 「中小企業=技術力がない」の嘘
    ワクチン接種で国難救う 新潟のツインバード工業
  • 「中小企業=アイデア力がない」の嘘
    アイデアの“大王様” 東京・秋葉原のサンコー
  • 「中小企業=働き方改革が遅い」の嘘
    残業撲滅歴30年 兵庫のエス・アイ
  • 「中小企業=DXなんて無理」の嘘
    従業員17人のDX企業 木幡計器製作所
  • 「中小企業=グローバル化なんて無理」の嘘
    世界の果てまで開拓 千葉のアイオニック
  • 「中小企業=ダイバーシティーなんて無理」の嘘
    埼玉・入間の多国籍空間 小金井精機製作所

PART2
中小企業再編論の盲点
やみくも統合ではダメ会社が増える?

日経ビジネス2021年7月5日号 24~25ページより目次