この記事は日経ビジネス電子版に『レジ裏はデリバリー用のタブレットだらけ、漂流するレストランテック』(4月23日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月10日号に掲載するものです。

コロナ禍で来店客数が激減した外食店が、売り上げを補うためになだれ込んだデリバリー。ただ、デリバリー業者の存在が、外食経営にプラスばかりをもたらしているわけではない。何のためにDXを図るのか。それは外食の意味を問い直す作業でもある。

<span class="fontBold">コロナ禍でデリバリーサービスは外食産業の救世主のように見えるが……</span>(写真=アフロ)
コロナ禍でデリバリーサービスは外食産業の救世主のように見えるが……(写真=アフロ)
<span class="fontBold">レジ回りはデリバリー業者ごとのタブレットでいっぱいに</span>
レジ回りはデリバリー業者ごとのタブレットでいっぱいに

 東京都内のある外食店のレジの裏には、5台ものタブレットが所狭しと置かれていた。この店舗は、コロナ禍が激しくなった2020年5月から、デリバリーを始めた。米ウーバーイーツや新興のmenu(メニュー)、北欧発のウォルトなどデリバリー業者5社を活用しているが、消費者からの注文を知らせるタブレットは業者ごとにバラバラ。その結果、レジの裏はタブレットだらけになっている。

 この店は広さに余裕があり、置き場所を何とか確保できているが、同じグループに所属する他店舗は、「二人羽織のようにタブレットを重ねて置いている」(外食店の担当者)。複数のタブレットの注文を確認して、調理や配達員への受け渡しを行うのは効率が悪い。接客を伴うイートインと同時に運営していればなおさらだ。

 この外食グループは、実店舗を持たずにウェブで注文を受け付けるデリバリー特化型の新業態「ゴーストレストラン」も手掛けている。調理は既存の実店舗が担っているが、あるデリバリー業者からは実店舗とバーチャル店舗で別々のタブレットを支給された。このグループは、各デリバリー業者から届く注文情報を1つの端末に統合できるテック企業を探し回ったが、結局めどが立っていない。

連携しないデリバリー業者

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