この記事は日経ビジネス電子版に『「塚田農場」COOに密着! 続くコロナ禍で居酒屋は生き残れるか』(4月21日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月10日号に掲載するものです。

コロナ禍で苦しむ外食業界の中でも、最も苦戦しているのが居酒屋業態だ。だが、多くの企業や店舗は試行錯誤をしながら、生き残りとコロナ後の成長に向かって動いている。 「塚田農場」などを運営するエー・ピーホールディングスの野本周作COOに密着した。

<span class="fontBold">「塚田農場」を運営するエー・ピーホールディングスの野本周作COO(右)は先を見据える</span>(写真=左:的野 弘路)
「塚田農場」を運営するエー・ピーホールディングスの野本周作COO(右)は先を見据える(写真=左:的野 弘路)

 東京都23区などにまん延防止等重点措置が適用される3日前の4月9日、東京・池袋の雑居ビルにあるエー・ピーホールディングス(APHD)本社の会議室では、朝からマーケティング会議が開かれていた。集まったのは最高執行責任者(COO)の野本周作をはじめとする営業企画やマーケティングの社員8人。4月1日に始まった新しい年度のキャンペーンやPR商材について話し合う会議だ。

 部屋の壁には1辺50cm以上はありそうな紙が張り付けられており、1年間を52週に分割して、週ごとに「〇〇サワー」「△△ハイボール」「チキン南蛮」といったPRする商品名のほかに、自社アプリやSNSを使った販促戦略が事細かに書かれている。

 コロナ禍の影響を受けている外食産業の中でも、料理や酒とともに会話を楽しむ居酒屋のダメージはとりわけ大きい。4月25日には東京都や大阪府など4都府県を対象に3度目の緊急事態宣言が適用された。この先も劇的な客足の回復は見込みにくい。テークアウトやEC(電子商取引)なども利用して少しでも売り上げを伸ばす一手を考えるのが会議の目的である。

 「オリンピックの時期は観戦セットを売るのはどうだろう」「7月8日のチキン南蛮の日にインスタグラムで料理教室をして発信をしていく」「周年祭では名刺システムで重役となっているお客さんを集めてライブイベントを行うのはどうか」。社員らが議論を交わす中、野本は壁に掲げられた年間52週のカレンダーをじっと見つめていた。

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