コロナ禍はテクノロジーと新たな働き方を融合させ、これまでと違う会社像を生み出そうとしている。長年続いてきた「固定」「集合・集中」「恒常」から、「単発」「分散」「臨時」へ。400年以上にわたる近代企業の歴史のなかでも、進化の流れを反転させるきっかけとなりそうだ。

 社長「開発の進捗はどうなってる?」

 社員「やや遅れてますが対策は2つあって、明日には計画に追いつきます」

 画面に映し出されたオフィスのような空間に、人の分身であるアバターが集まる。その顔は実際の社長だったり、社員が好みで作ったりと様々だが、議論はリアルなオフィスと変わらない。

 ここは、AI(人工知能)を用いた機械翻訳システム開発を手掛ける東証マザーズ上場のロゼッタが、2020年10月に運用を始めたVR(仮想現実)本社。参加者は専用ゴーグルを装着しこの空間に「出社」する。新型コロナウイルスの感染拡大で同3月から約100人の本社社員の在宅勤務を広げてきたが、同10月から幹部層がVR本社に、年末には一般社員の一部もVRへ移り始めた。

 「在宅勤務では1人で仕事をして、決めた時間にウェブ会議で打ち合わせや商談をするといった働き方になる。もっと自然に社員が触れ合って、話ができる状況を作りたかった」とロゼッタの五石順一CEO(最高経営責任者)は言う。ロゼッタ内ではリアルとVRの境目が消えつつある。

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この記事はシリーズ「コロナ後の会社 人と組織の覚醒」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。