この記事は日経ビジネス電子版に『「日経平均3万円」突破か 続伸派と崩壊派、それぞれの根拠と不安』(12月16日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』12月28日・2021年1月4日合併号に掲載するものです。

 20年、日経平均株価は29年半ぶりに2万6000円を突破した。今の株価は通過点なのか、それとも早晩反落が待ち受けるのか。コロナ禍での日本株躍進を予想し的中させた市場関係者らに21年の株価を聞いた。

株価はバブル後最安値から4倍近くに
●日経平均株価の終値
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(写真=つのだよしお/アフロ)
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 20年11月に2万6000円を突破し、2万7000円を目指して上昇を続ける日経平均。市場の話題は21年もこの流れが続くかどうかで一色となっている。

 19年末、多くの専門家が「五輪後の株価に暗雲」とみていた中で、日本株躍進を予想していたのが楽天証券チーフ・ストラテジストの窪田真之氏だ。20年初めに2万3000円台だった株価が、半導体関連などハイテク投資の復活などを受け、年央に2万6000~2万7000円をつけると予想していた。

 厳密に言うと「20年末には調整が入り2万5000円になる」と見立てていたため、完全的中とまではいかなかったものの、「4~5年間の景気サイクルで見れば、20年の株価上昇は明らかだった」と窪田氏は語る。

 20年3月にはコロナ禍を背景に1万6000円台まで急落した日経平均だったが、窪田氏は株価の早期反発はもちろん、緩和マネーによってバブル後最高値を更新する可能性もあると考えていた。結果はご覧の通りである。

 そんなプロが予想する21年の株価はどうか。「上昇するとみている。日経平均は3万円をつける可能性がある」。窪田氏はこう話す。

3万円も射程圏内だが、不安要素も多い
●日経平均株価 2021年に考えられる主な変動要因
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