日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ。消費は低迷し企業業績は悪化、期待の五輪もあえなく延期された。観光・飲食業は倒産が相次ぎ、地方経済は瓦解寸前に追い込まれた。こうなると21年を展望する上で、多くの人が思うことは1つしかない。悪夢はそろそろ終わるのか、それともまだまだ続くのか――だ。日本、世界、主要産業で点滅する「底打ち」と「一段の状況悪化」のサインを取材した。(写真=sharply_done/Getty Images、e71lena/Getty Images)

(「徹底予測2021」取材班)

CONTENTS

prologue
GDP 29兆円減の衝撃 2020年、日本が失ったもの

PART1 日本の2021年
コロナ次第で天国と地獄 意外な早期回復局面も

五輪、縮小でも高コスト必至 やってもやめても負のレガシー

コロナ・為替 安定なら 日経平均株価 3万円突破も

公的資金とカネ余りで 自動車産業 V字回復は持続

在宅定着で大逆風のオフィス 例外的勝ち組は福岡エリア

「リモート副業」が幕開け 地方企業の人手不足解消に光明

ロボット、AI大量投入 「今どき人が接客?」は目前

旅行・宿泊の支え役 ワーケーション 数少ない希望に

消える携帯ショップ 増えるのは「ぼっち御用達店」

PART2 世界の2021年
コロナどうあれ進む分断 希望は「SDGsテック」

国、文化だけじゃない ついに世界は「男女で分断」

バイデンバブルが来る SDGsテックで世界は一致団結

日経ビジネス2020年12月28日・2021年1月4日号 24~25ページより目次