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GAFAの中でもひときわ事業を拡大しているのがアマゾン・ドット・コムだ。ネット通販はもちろん、クラウドサービスなどでデータを握っているのが強みだ。今や米国の雇用にも影響を与える同社を止めるすべはあるのか。

ベゾス氏は11月3日時点で1900億ドルの資産を保有する(写真=AP/アフロ)
アマゾンはユーザーの財布のひもをがっちり握る
●アマゾンが採用するもうけのカラクリ

 「GAFAの中でもアマゾン・ドット・コムの強さは突出している」

 こう話すのは、米ハーバード経営大学院でテック大手の経営戦略を教えるスニル・グプタ教授だ。名門大学院の教授をもうならせるアマゾンの強さとは、その類いまれな成長率にある。

 同社の2019年の売上高は2805億ドル(約29兆円)。通常、企業規模が大きくなると成長率は鈍化するが、アマゾンは売り上げが30兆円に迫る今もなお、年率20%を超えるスピードで成長している。

 グプタ教授は「アマゾンは、私が大学院で教えてきた『ビジネス成功の方程式』をことごとく覆してきた」と語る。規模が大きくなってからも成長を続ける点が一つ。もう一つが、テック大手の多くが単一の事業を手掛けるのに対し、アマゾンは多様な収入源を持っている点だ。

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 いわゆる多角経営は、1つの業界に収入を頼らずに済むためリスクヘッジにはなるが、経営資源も分散するため競争力が弱まるというデメリットがある。ところがアマゾンは、それぞれの事業領域で既存の競合をも圧倒する勢いで成長を遂げている。教科書の逆を行く経営で勝ち続けているのだ。

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 しかもその矛先は、グーグルやフェイスブックなど、アマゾンと同じ時代に急成長を遂げてきたテック大手にも向く。「近い将来、アマゾンがグーグルやフェイスブックの事業領域を奪うことも十分に考えられる」と、グプタ教授は予想する。

 PART1で見てきたように、GAFAの強さは、消費者が気付かぬうちに大量のデータを自動的に収集し、それを活用することで収益を上げる点にある。

荷物を早く届けるためのジェット機も運用

 消費者はGAFAが提供するサービスの使い勝手が良いため、何の疑いもなく利用する。サービスが使われれば使われるほどGAFAの蓄積データ量は増え、利用者の嗜好をより精度高く予測できるようになる。すると、利用者がまさに欲しい商品の広告がタイミング良くコンピューター画面に表示されるようになり、利用者も広告主も喜ぶ「ウィンウィン」の構図が生まれる。

日経ビジネス2020年11月16日号 32~35ページより