シニア消費者を取り込まずして、今後の企業成長は見込めない時代になった。だが、多様な人生を送ってきた彼ら彼女らの攻略は一筋縄ではいかない。本誌のアンケートなどから、シニア消費の実態が見えてきた。

 可処分所得の多い日本を筆頭とした先進国で今後、高齢者の割合が増えていく。その地殻変動を前に、シニア層をいかに顧客として取り込むかは企業経営にとって最重要課題だ。

 ただし、高齢者マーケティングは、言うは易く行うは難し。高齢者を対象としたマーケティング調査を長年手がけてきたジー・エフの岡田博之社長は「シニア消費者と一口に言うがその実態は多様なセルの集合体。一気に網をかけようとしても難しく、きめ細やかな対応が必要だ」と指摘する。人数は多いがマスマーケティングだけではシニア消費をとらえるのは難しいのだ。

 だが、一見バラバラな嗜好を持つシニア消費者にも共通項がある。日経ビジネスはインターネットを通じて世代別の消費意識アンケートを実施した。そこから浮かび上がってきたのは、想像以上に「スマート」なシニア消費者の姿だ。

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