英EU離脱決定からドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利まで番狂わせが続いた2016年が終わり、新たな1年が始まった。だが、2017年は昨年以上に不透明な材料が目白押し。一段の混乱が起きても不思議ではない。「日本経済節目の年」2020年までの1000日で、何が起きるのか。次の10年で、日本の社会課題は解消するのか、悪化するのか。2045年、AIが人間の能力を超える「シンギュラリティー後」の世界は?各界を代表する32人が「紅白歌合戦」方式で、明日の日本から100年後の地球まで、予測をぶつけ合う。

(大竹 剛、小笠原 啓、宇賀神 宰司、水野 孝彦、大西 孝弘、上木 貴博、松浦 龍夫、須永 太一朗、杉原 淳一、島津 翔、河野 祥平、荻島 央江=フリーライター)

CONTENTS

PART1 どうなる? 2017年 始まりの365日編

新年を迎え、多くの読者がまず気になるのは、足元の2017年がどうなるかだ。どんなヒットが生まれ、株価や為替はどう動くのか。異常気象や巨大地震は再び起きるのか。経営者、識者の予測合戦から見えてくるのは、「8割の楽観と2割の不安」だ。

01 2017年の「ヒット商品」は?
「日本一顔が売れている社長」対決
ジャパネットたかた創業者
高田 明(68歳)
アパホテル社長
元谷芙美子(69歳)

02 2017年の「注目の新技術」は?
若手のカリスマ企業家対決
サイバーエージェント社長
藤田 晋(43歳)
UPQ CEO
中澤優子(32歳)

ヒット6原則が映す 流行するもの、売れるもの
【本誌最終見解】2017年のヒット・新技術

03 2017年の「世界経済」は?
スターエコノミスト対決
BNPパリバ証券経済調査本部長
河野龍太郎(52歳)
元日本銀行審議委員
白井さゆり(54歳)

04 2017年の「国内経済」は?
消費者のトレンドを知るプロ対決
サントリーホールディングス社長
新浪剛史(57歳)
エステー社長
鈴木貴子(54歳)

05 2017年の「為替・株価」は?
マーケットの予言者対決
青山学院大学特別招聘教授
榊原英資(75歳)
ゴールドマン・サックス証券副会長
キャシー・松井(51歳)

先行き不透明も株価は案外安定か
【本誌最終見解】2017年の経済・為替・株価

06 2017年の「日本の災害」は?
地震のプロ & 天気のプロ対決
琉球大学名誉教授
木村政昭(76歳)
気象予報士
井田寛子(38歳)

07 2017年の「日本の外交」は?
異色の外交ウオッチャー対決
ソフトブレーン創業者
宋 文洲(53歳)
東京大学政策ビジョン研究センター講師
三浦瑠麗(36歳)

地震、気象は何が 起きても不思議でない
【本誌最終見解】2017年の災害・外交

紅白予測合戦番外編 前編
帰ってきた! 異色企業家だけに聞いた2017年大胆予測(前編)
岡野雅行 × 秋元久雄 × 包行 均 × 矢野博丈

PART2 この先10年何が起きる? 混沌の3650日編

2017年を乗り越えたとしても、ここから先の10年は劇的な環境変化が日本を襲う。働き方改革は必須で、AIは職場に次々進出。企業は経営戦略の刷新が欠かせない。日本経済にとって最も重要な10年で何が起きるのか。一連の社会課題は解決するのか。

08 「10年後のニュービジネス」は?
元祖ベンチャーのカリスマ対決
エイチ・アイ・エス会長兼社長
澤田秀雄(65歳)
ダイヤル・サービス社長
今野由梨(80歳)

09 「10年後の医療」は?
注目の医療界リーダー対決
エクスメディオ社長
澤田秀雄(65歳)
理化学研究所 網膜再生医療研究開発プロジェクトリーダー
高橋政代(55歳)

10年耐えれば自動車は安泰? 最大のリスクは“業界消失”
【本誌最終見解】10年後の産業構造

10 「10年後の若者」は?
注目の若手社長対決
リブセンス社長
村上太一(30歳)
AMF社長
椎木里佳(19歳)

11 「10年後の働き方」は?
リクルート出身社長対決
セレブレイン社長
高城幸司(52歳)
キッズライン社長
経沢香保子(43歳)

全員ノマド、間接部門消滅 仕事の大半はAIとの協業
【近未来小説】10年後の働き方

12 「10年後の東京」は?
“東京の羅針盤”対決
森ビル社長
辻 慎吾(56歳)
東京都知事
小池百合子(64歳)

13 「10年後のリーダー」は?
リーダー育成論・論客対決
経済同友会代表幹事
小林喜光(70歳)
インターナショナルスクール・オブ・アジア 軽井沢発起人兼代表理事
小林りん(42歳)

紅白予測合戦番外編 後編
帰ってきた! 異色企業家だけに聞いた2017年大胆予測(後編)
ドクター・中松 × 田中健二 × 丸藤正道 × 出口治明 × 出雲 充

PART3 2045年、シンギュラリティー後 永遠の未来編

AI(人工知能)の能力が人間を凌駕すると言われる2045年、人類史は一大転換点を迎える。経営から暮らし、食料生産までが自動化された世界は、幸福なのか、不幸なのか。6人の論客が超未来の日本と世界の行く末を語り合う。

14 「超未来の企業経営」は?
日米・IT活用の先駆者対決
ファーストリテイリング会長兼社長
柳井 正(67歳)
米インスタグラムCOO
マーニー・レヴィーン(46歳)

15 「地球最後の食料」は?
食品業界キーパーソン対決
日清食品ホールディングス社長兼CEO
安藤宏基(69歳)
日本マクドナルドホールディングス社長兼CEO
サラ・カサノバ(51歳)

16 「100年後の日本」は?
アラ100(アラウンド100歳)対決
元シャープ副社長
佐々木 正(101歳)
坂本助産所 助産師
坂本フジヱ(92歳)

日経ビジネス2017年1月9日号 22ページより目次