日経平均株価が史上最高値の3万8915円をつけたのは、1989年12月29日のことだった。それから22年余り。現在は当時の約4分の1の8000円台で推移し、リーマンショック時の水準を回復できないでいる。今年8月に入って一時9000円台を回復したものの、上昇力は弱い。海外投資家の視線は日本企業の上を素通りしつつあり、個人投資家も、構造的に儲けにくい日本株に見切りをつけ始めた。根本にあるのは、欧米企業だけではなく、新興国企業にも劣る日本企業の期待成長力と資本効率の低さだ。浮揚感が出てきた日本株が、本格的に復活するための条件を探った。(写真:Getty Images、デザイン:横野 保)
(編集委員 田村 賢司、松村伸二、張 勇祥)

CONTENTS
世界との比較
割安と言えない現実
崩れる市場の土台
日本人が買わない
どこで収益力を磨くか
ニッチ、内需に脚光
- 収益力回復の条件(1)
グローバルニッチを目指す - 収益力回復の条件(2)
内需にも成長余力はある - 収益力回復の条件(3)
円安への転換点はいつか
専門家3人に聞く
私の日本株「改造論」
収益回復力ランキング
有望銘柄はどこに