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 もっとも、たとえ団地の中と外で分断されていても、そこは集合住宅なのだから、隣近所の人と協力して暮らせば生活に大きな支障はないともいえる。だが、最近の郊外団地の中には入居率の低下により、そもそも「隣近所」がいないケースがある。旭が丘団地も例外ではなく、12年前に1800弱だった世帯数は、20年8月時点で約1600世帯まで減少。単身化も進んでいる。

 「緑は多いし、静かだし、住みやすい。皆が年を取っても、協力し合えば暮らしていける。しかし、人が減るとそう簡単にはいかなくなる」。40年近く住み続けている団地自治会の古川満喜子会長(74)はこう話す。自治会によると、旭が丘団地の空室率は15%。特に階段の上り下りに労力を要する4階、5階は空室が目立つという。