新型コロナの感染拡大を受け、世界で広がる「大盤振る舞い」。個人や企業への支援金やインフラ整備などに大金が投じられている。2020年度、経済対策で日本政府の年間予算は160兆円に膨らんだ。国と地方を合わせた借金が1人当たり1000万円に達する日も近い。経済を下支えして、困っている人を助けるのが国家の使命とはいえ、たがが外れれば不公平、非効率を助長する。取り返しがつかなくなる前に、お金の回し方を見直す必要がある。(写真=Viaframe/Getty Images)
(北西 厚一、江村 英哲、山田 宏逸、上海支局 広岡 延隆)
CONTENTS
PART1
困っていない人が「無利子・無担保」で太る
相次ぐ珍現象と不公平 あふれるお金、誰のため
PART2
収支はすでに67兆円の大赤字
財政・金融「双子の肥満」 解消シナリオは非現実的