世界が直面する未知の世界。それが経済対策による未曽有の財政出動だ。教科書通りならば経済はインフレに見舞われるが、話はそう簡単ではない。冷え切った人々の心と収入減は需要を冷やし、デフレとなる可能性が大きい。

FRBのパウエル議長は景気対策を優先し、大規模な資産買い入れを推進している(写真=Alex Wong/Getty Images)

 今後、新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた国に共通して起こる現象がある。経済対策のための財政出動がかつてない規模に膨らむことだ。国際通貨基金(IMF)によると、世界各国の財政出動は総額8兆ドル(約850兆円)規模とされる。日米欧の中央銀行が国債の買い入れなど異例の金融緩和で支える姿は、禁じ手とされてきた「財政ファイナンス(中銀による政府への財政資金供給)」のようにも見える。膨張する政府・中銀のコロナ対策は、世界経済にどのような影響を及ぼすのか。

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