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1930年代に米国を襲った大恐慌に匹敵する景気後退期が来るだろう。戦後、世界一の経済大国として君臨してきた米国も5人に1人が失業する事態に。社会構造や産業構造、世界における位置づけはどんな変貌を遂げるのか。

経済再開を求めて抗議するトランプ支持層(写真=AFP/アフロ)

 「経済でだって人は死ぬ」

 ドナルド・トランプ米大統領を支持する若手グループ主導者の一人、アンドリュー・リーダーさん(39歳)は、こう静かに語り始めた。

 ニューヨークなど都市部を中心に8万人以上の死者を出した「感染爆発」の国、米国。3月下旬から40以上の州で次々と「外出禁止令」が出され、米経済は実質的に静止した。

 それから2カ月がたち、新型コロナは人々を病気だけでなく経済面でも死に追い込もうとしている。ロサンゼルス(LA)ですし店を営むリーダーさんの両親もその犠牲者になりかねない。デリバリーのみ許されている店の運営では、家賃の高いLAでやっていけない。

 「見ていてかわいそう。経済が再開しても、元には戻れないかもしれない」

 米国が経済再開を前に揺れている。住民の安全や公衆衛生にまつわる政治的判断は連邦政府ではなく州政府が担うため、再開を急ぐトランプ大統領の意向一つでは決められない。4月16日に感染者の少ない地域から3段階で経済を再開させる指針を出したが、州の足並みはバラバラだ。いつ感染拡大の第2波に襲われてもおかしくない状況が続く。にっちもさっちもいかない中、米国はどんな道を歩むのか。

大統領選を前に大きな試練に直面するドナルド・トランプ米大統領(写真=ロイター/アフロ)


日経ビジネス2020年5月25日号 26~29ページより