(写真=菅野 勝男)
(写真=菅野 勝男)

 商売を始めて70年ほどになりますが、こんなことは初めてです。石油危機や阪神大震災、リーマン・ショック、東日本大震災と様々なことがありましたが、事業への影響は比べものになりません。

 4月の売上高は前年同月に比べて約8割減っています。私どもは大阪や京都、東京などに店を多く構える都心型で、これまで訪日外国人需要も旺盛でしたが、こうした予約がなくなり、その後は日本人の会食もキャンセルが相次ぎました。

 外食産業は、外出をして店で食べてもらうことを基本とするビジネスです。お客様が来ないこの状態は、サービスやメニューを良くするといった企業努力の次元をはるかに超えています。日々の売り上げで運転資金を回す経営ですから、非常に厳しい。家賃交渉もしていますが、応じてくれるところはわずかです。我が社には正社員が約600人、パート、アルバイトが約2400人いて、現在は多くの人に休みを取ってもらっています。雇用を守るのは大変ですが、雇用調整助成金も活用しながら維持していきます。

 先日は同業のある経営者の方から丁寧なお手紙を頂きました。店を畳むとのごあいさつでした。手紙を読んで、本当に心苦しかった。このような状況に陥っている飲食店や外食企業はたくさんあると思います。