新型コロナのパンデミックにより、人々の生活は凍り付いてしまった。既存の秩序は崩れたが、それは新しいものが広がる余地を生む。人類にはウイルスとの戦いをイノベーションに変える強さがある。

ゴーグルを着けると、目の前に現れたのは会議室。参加者が次々にアバターとして現れ、議論が始まった──。
これはNTTデータが開発中のVR(仮想現実)会議システムだ。開発を担当する技術開発本部の山田達司シニアスペシャリストは、「VRを使うことで、あたかもそこにいるかのように議論できるようになる」と話す。
世界に甚大な負の影響を与えている新型コロナウイルス。同社でも協力会社社員の感染が明らかになった。だが、既存秩序が破壊されてしまった今は、視点を変えれば、新しいものやサービスが受け入れられる余地があるとの見方もできる。VR会議もその一つだ。
NTTデータがVR会議システムの開発に着手したのは2017年。同社は08年からテレワークを正式導入しており、資料作成などは大きな問題はなかった。だが、「会議や打ち合わせなどは、相手の表情が読み取りづらかったり、話すタイミングをつかめなかったりして、難しかった」(山田氏)。こうした不便を解消することがテレワーク推進の一助になると考え、開発を開始。これまで社内外での実験を進めてきた。20年度中の商用化を目指す。
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