素材は日本、部品は韓国、組み立ては中国──。もっと速く、もっと安くつくろうと、進化を続けてきたサプライチェーンが今、揺らいでいる。震源は米中の対立だ。保護主義による世界の分断は現実のものとなった。当たり前のように買えた製品が、明日から届かなくなる事態も起きかねない。どこに工場を置き、どこから調達すればいいのか。サプライチェーンの実像に迫った。(写真=Westend61/Getty Images)

(竹居 智久、上海支局 広岡 延隆、鷲尾 龍一、バンコク支局 飯山 辰之介)

CONTENTS

Prologue
ファーウェイのスマホから消える米国部品

Part 1
薄暮の「世界の工場」中国企業すら外へ

Part 2
「脱中国」企業が殺到、ベトナムも楽園ではない

Part 3
米中分断が企業に問う「変わり続ける覚悟」

日経ビジネス2020年2月3日号 30~31ページより目次