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軌道修正迫られる戦略

 時間はない。世界の家電市場では中国・韓国勢が台頭。「モノ」から「コト」への市場ニーズの変化やデジタル技術の革新など、あらゆる産業を覆うパラダイムシフトにパナソニックは対応できていない。だからこそ、津賀社長は改革の旗を振り続ける。

 津賀社長の経営を振り返ると、大きく2つの期に分けられる。第1期は13年3月期から15年3月期。プラズマパネル事業からの撤退などで、2期連続で7500億円を超える最終赤字を計上する最中に就任した津賀社長は構造改革に注力するしかなかった。社長・会長報酬の4割返上や管理職の賞与削減を決め、東京・御成門や汐留の自社ビル売却などの資産売却といった手を矢継ぎ早に打った。14年3月期には1000億円超の最終黒字に転換。15年3月期は目標の営業利益3500億円超を1年前倒しで達成した。