経済情勢から暮らし、仕事まで様々な激変が待ち受ける日本の2020年。国外の異変は、国家間の分裂から食糧危機の前兆までさらに大きなものになりそうだ。予測不能な20年の「世界の大転換」を、専門家の力を借りて読み解く。

 トランプ米大統領への支持・不支持で対立極まる米国、ブレグジット(EUからの離脱)へ突き進む英国……。世界で続く社会の分断は2020年も加速しそうだ。既に世界各地で、国家分裂の最終形態が出現している。


2019年の国際課題は2020年も解決の見通しが立たない(写真=トランプ氏とメルケル独首相:DPA/共同通信イメージズ、他2点:共同通信)

 20年は社会の分断を深める政治イベントが目白押しだ。1月末のブレグジットに向けて歩みだした英国では残留派の不満が沸騰している。現職のトランプ氏が再選を目指す11月の米大統領選で結果がどう転ぼうとも、米国内の対立が一層激しくなることは目に見えている。

 分断の究極の形は、新国家の建設だろう。考えや立場が異なる人々との議論を放棄し、政治信条を同じくする人たちだけで理想郷をつくる。20年はそうした無政府主義者による国家の分断が加速しそうだ。

理想郷の建設にまい進

 既に欧州やアフリカなど世界各地で新国家が次々と出現している。「ミクロ国家」と呼ばれており、他国の承認を受けることはまずない。それでも無政府主義者らの動きは止まらない。ミクロのレベルまでバラバラになってゆく世界の最終形がそこにある。

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この記事はシリーズ「2020年大転換「五輪後」に起きる14の異変」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。