当然のことながら、2020年に異変が起こるのは「出前産業」だけではない。自動車、電機、小売り、ITの主力分野も20年は「大転換」の年となりそうだ。


 まず、自動車業界はそれこそ「100年に1度」とされる大転換期にある。引き金となっているのは、コネクテッドや自動運転など次世代技術への投資だ。いずれも個社でまかなうのは難しい莫大な額になるため、20年、業界は世界的な再編が進みそうだ。

 既に欧州では19年、仏グループPSAと欧州フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が経営統合に向かうことで基本合意した。「プジョー」や「ジープ」などのブランドを持つ世界4位グループの誕生だ。

 20年には部品会社も含めた合従連衡も続出するかもしれない。日本勢の場合、スズキやSUBARU、マツダがトヨタ自動車の「傘下」に収まるが、日産自動車やホンダの周辺でも大きな動きがある見通しだ。

 電機では20年、ビジネスモデルそのものが転換しそうだ。「モノを作って売る」という従来のスタイルが本格的に終焉を迎え、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用して「サービスを売る」ことの重要性が増す。

 これまで「モノ売り」を得意としてきた日本企業にとっては正念場となる。例えばパナソニックは、「競争力の高い部品を核にサービスやソリューションを提供すること」を目指すが、具体的な戦略は不透明。シャープも法人向けソリューションビジネスなどの拡大を狙うが、成否は未知数だ。IoTを成長戦略の軸に据える日立製作所や東芝は、子会社の再編の行方次第で20年以降の成長力が変わってくる。

 一方、小売り分野は、インバウンド(訪日外国人)需要の落ち込みや消費増税など19年に受けたダメージをどう回復するかが20年の課題となる。

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この記事はシリーズ「2020年大転換「五輪後」に起きる14の異変」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。