
2020年には、これまで先送りしてきた様々な社会問題も顕在化する可能性がある。その筆頭が教育問題。日本の教育水準の低下が叫ばれる中、20年は「人材劣化」に関するさらに衝撃的なニュースを聞くことになりそうだ。

教育界にとって19年は混乱の1年だった。萩生田光一文部科学相の英語の民間試験を巡る「身の丈に合わせて」発言に端を発し、英語の民間試験導入が白紙に戻るなど大学入試改革が揺れ動いたのは記憶に新しい。
PISAにおける日本の国際順位推移

日本の教育政策が迷走する中、経済協力開発機構(OECD)は12月3日、世界79カ国・地域の15歳約60万人を対象にしたPISA(学習到達度調査)の最新の結果を公表。日本は「読解力」が15位で、前回15年調査の8位から後退し、「数学的応用力」も6位と前回の5位から落ちた。世界トップレベルとはいえ、学力低下が露呈している。
「日本人の数的思考力は、20年、さらに危機的状況に陥る可能性がある」。そう訴えるのは桜美林大学教授の芳沢光雄氏(数学・数学教育)だ。
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