“節目の年”を迎える日本経済・景気にも悲観的な見方が大勢だ。不安定な世界情勢の流れには逆らえず、経済も株価も、五輪後の失速懸念が拭えない。
<span class="fontBold">五輪後の日本経済に対して厳しい見方を示す「ミスター円」こと榊原英資氏</span>(写真=榊原氏:加藤 康、背景:PIXTA)
五輪後の日本経済に対して厳しい見方を示す「ミスター円」こと榊原英資氏(写真=榊原氏:加藤 康、背景:PIXTA)

 「国民が景気により安心感を持ってもらえるようにしたい」

 3年ぶりに経済対策を指示し、このほど4.5兆円規模の2019年度補正予算案を決めた安倍晋三首相。12月半ば時点で日経平均株価は2万3000~4000円台をキープするものの、それでもこの時期に財政による景気テコ入れに動くのは、首相自身、現段階で決して安心できる経済情勢ではなく、五輪後の危うさを感じ取っているからだ。

 国際通貨基金(IMF)は、日本の経済成長率は19年で0.8%、20年は0.5%に下がると予想する。元財務官で青山学院大学特別招聘教授の榊原英資氏もこの見方に賛同し、「世界中がガタガタした状況が当面続く中、五輪までは『そこそこの状態』を維持できても、五輪後はマイナス成長に陥る可能性が十分ある」と話す。

 年と年度の違いはあれど、日本経済研究センターが民間エコノミスト約40人の予測平均を集計するESPフォーキャスト調査の最新版によれば、日本の成長率は19年度が0.7%、20年度が0.4%。IMFよりもやや下振れ観測が多い。いずれにせよ、政権にしても専門家にしても「日本もご多分にもれず、世界同時減速の流れには逆らえない」(国内証券)とみている、と言える。

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この記事はシリーズ「2020年大転換「五輪後」に起きる14の異変」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。