アジア最強の電機メーカー、韓国サムスン電子に異変が起きている。メモリー需要が急拡大した「スーパーサイクル」で我が世の春を謳歌したのは1年前。今は半導体市況が悪化して、減益が続く。日本からの技術導入、「信賞必罰」の組織づくり──。経営手法を中国勢に模倣される。気が付けば中国の製品力は、スマートフォンや薄型テレビで足元にまで迫っていた。サムスン自身も、かつての日本企業が歩んだ衰退のわなに陥っていないか。アップルとも互角に戦ってきたサムスンは、行く末に横たわる不安をどう払拭するのだろう。(写真=Bloomberg/Getty Images)

(編集委員 田村 賢司、佐伯 真也、竹居 智久、尾島 島雄)

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日経ビジネス2019年11月11日号 30~31ページより目次