学び直しを実践する社会人の割合は、ほかの先進諸国に比べて日本は極端に小さい。経済協力開発機構(OECD)によると、日本ではわずか2.4%。14~15%台の米英と比べると雲泥の差で、OECD平均の10.9%にも程遠い。

教育機関で学ぶ日本人(25〜64歳)の割合は国際的にみて低い
●教育機関で学ぶ者(25〜64歳)の割合
<span class="fontSizeL">教育機関で学ぶ日本人(25〜64歳)の割合は国際的にみて低い</span><br /><span class="fontSizeXS">●教育機関で学ぶ者(25〜64歳)の割合</span>
注:調査年は2012年または15年(OECD“Education at a Glance”)
(写真=Mark Reinstein/Getty Images)

 だが、変化の兆しはある。MBA(経営学修士号)など上位層のビジネスパーソンを対象にしてきた大学院だけではなく、平均的なビジネスパーソンの学び直しを支援する方向へと裾野が広がってきている。文部科学省の調査では、03年度以降に1万~1万3000人で推移していた大学への社会人入学者数は15年度以降は1万5000人を超えている。文科省担当者は「転職や社内でのステップアップのために学ぶ人は確実に増えている」と話す。

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