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脳のメカニズムから人間の「欲」を解明し、経済活動の分析に役立てようという学問がある。お金のことを考えると「ドーパミン」と呼ばれる快楽物質が脳内で分泌されるという。

 特集では、通貨を通じて経済や国の在り方をみてきた。ではそもそも人はなぜ「お金」に引かれるのだろうか。通貨とはあくまで数的な情報でしかない。何が人々を突き動かしているのか。

 こうした人間の経済活動を、脳を分析することで明らかにしようとする「神経経済学」が近年注目を集めている。この学術分野で重要な要素とされているのが、人間の「欲」だ。

 立命館大学の美馬達哉教授は「お金があれば欲しいものが手に入る、という“快楽”への期待が人を動かす」と説明する。そのメカニズムは完全には解明されていないが、中脳から分泌される神経伝達物質「ドーパミン」が関連すると考えられている。