米フェイスブックが突如として発表したデジタル通貨「リブラ」。銀行口座を持てない人々に決済などのサービスを提供するとの大義名分を掲げるが、その本質は通貨発行権を独占する国家への挑戦だ。「信用」さえあれば、私企業でも国家に肩を並べる力を持ち得る可能性を示した。デジタル技術を利用した新通貨は各地で勃興している。それは国家にどのような影響を与えるのか。そして、国家はどこに向かうのか。リブラが開けたパンドラの箱。その未来を占う。
(篠原 匡、北西 厚一、武田 安恵、古川 湧、白井 咲貴、津久井 悠太)
CONTENTS
Prologue
潜在利用者24億人、フェイスブックのリブラが国家に突きつけた挑戦状
part1
勃興する独自通貨経済圏、デジタル技術が生むリブラの「相似形」
interview
マネックス松本会長、一橋大・野口名誉教授が語る「リブラの破壊力」