基本知識&データ 1
新たな在留資格で長期在留の道が拡大
日本で働く外国人の在留資格は複雑だ。永住者、定住者を除き労働者で最も多いのが「資格外活動(アルバイト)」。コンビニエンスストアや飲食店で働く外国人の多くは同資格で、主に留学生が週28時間を上限に働いている。
次に多い「技能実習」は本来、途上国への技能移転を目的に創設された資格。実際は農業や建設、工場など幅広い業界で主に労働集約型の作業を担う。最長で5年滞在できるが、原則として同じ実習先でしか働けず、失踪や長時間労働などが問題視されている。
一方、国を挙げて受け入れ拡大を狙うのがエンジニアや研究職などを想定した「高度専門職」だ。2018年末の在留者数は1万1000人と全体で見れば少ないが2年で3倍近くに増えている。
今年導入された「特定活動」「特定技能」は、ピラミッドの上と下の間を埋める役割が想定されている。留学生や技能実習生が身に付けたスキルや日本語能力を生かし、活躍の場を広げることが可能になる。
特に特定技能は介護や外食、建設など人材難が深刻な14業種でまず門戸を開き、その後の資格更新によって長期の在留への道も開ける。始まったばかりで運用は流動的な面が残るが、人手不足解消のカギを握る。
日経ビジネス電子版の議論の場「Raise(レイズ)」では、日本が停滞から抜け出すために打つべき一手を考えるシリーズ「目覚めるニッポン」を始めています。外国人労働者の受け入れについても、「 [議論]外国人労働者、このまま受け入れを拡大すべき?」にて読者のみなさんの意見を募集しています。
外国人受け入れの是非のみならず、その前提となる雇用のあり方や働き方の課題についてなど、幅広いご意見をいただければと考えています。(注:コメントの投稿は有料会員限定です)
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