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 背景にあるのは、政府による薬価引き下げ圧力だ。日本では特許が切れてジェネリック医薬品(後発薬)が登場しても、ブランド医薬品が使われる傾向があり、新薬を出せなくても売上高が急落することはなかった。しかし、膨張する医療費に危機感を持つ政府は特許切れ後のブランド医薬品の薬価を大きく引き下げ、ジェネリック医薬品への切り替えを促している。新薬を出せない中堅企業は売り上げを伸ばすすべもなく、業績を悪化させている。

 経営環境が厳しくなれば、成長の源泉である研究開発に回すお金も限られてくる。実際、18年度の研究開発費が3000億円を超えたのは武田薬品1社のみ。2000億円超でもアステラス製薬、大塚ホールディングス、第一三共が加わるぐらいで、大半の企業が1000億円以下。100億円以下の企業も11社ある。