日本の大企業がオープンイノベーションで成果を上げた例は思いつかない──。ノーベル賞受賞者の本庶佑氏が警鐘を鳴らす(PART3にインタビュー記事)。共同研究の対価の配分を巡って小野薬品工業と対立しているが、この対立自体、技術を搾取しようとする大企業の姿勢を物語る。これではWin-Winの関係など構築できず、オープンイノベーションは進まない。だが、世界は待ってくれない。技術革新のスピードは速まるばかりだ。どう成功に導くか。そろそろ考えよう。失敗させないオープンイノベーションを。

(竹居 智久、佐伯 真也、長江 優子)

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日経ビジネス2019年7月15日号 24~25ページより目次