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日本企業は米国企業を経営モデルとしてきたが、強さが際立つのは欧州だ。大胆に事業の中身を見直してきた欧州企業は高収益を謳歌している。

 5月中旬、日本の上場企業の2019年3月期決算が出そろった。米中貿易摩擦の影響などで上場企業全体では3年ぶりに純利益が前の期を下回る見込みだが、日立製作所や明治ホールディングスなど主要企業の中には過去最高の営業利益を稼ぎ出したところも目につく。08年に発生したリーマン・ショックを機に体質改善に取り組んできたことが、実を結んだ結果といえるだろう。

利益率の違いが株式市場での評価の差に
●日欧4業界の主要企業の業績(1ユーロ=125円、1スイスフラン=110円)
(写真=Bloomberg/Getty Images)

 だが、世界に目を転じるとまた違う景色が広がっている。日本企業にとって見習うべき経営モデルは米国のものになりがちだが、実は、好業績を謳歌しているのは欧州の名門企業だ。家電大手として日本でも知られる蘭フィリップス、重電の独シーメンス、食品のスイス・ネスレ、化学の独BASFは、この10年間で収益力を大幅に高めた。18年度の営業利益率はおおむね2桁に乗り、日本の同業を大幅に上回る。世界経済の勢いに陰りが指摘される中、19年1~3月期の決算でもおおむねその好調さを持続している。

日経ビジネス2019年5月27日号 30~31ページより