大量生産車「T型フォード」の登場で米国の道端から馬車が消えて、ざっと100年。もしかしたらあの時以上のインパクトを放つ移動革命が今、世界で起こりつつある。自動運転車という、新しいモビリティーが実用化に近づいていることだけではない。クルマ、電車、バス、タクシー、自転車……。デジタルの力を使って様々な乗り物をスムーズに乗り継げるところに革新がある。無駄な移動時間が減れば、人々の暮らしの質もよくなるはず。渋滞や過疎に悩む地域の課題を解決する手立てにもなる。世界は、そんな現代の移動革命を「MaaS(マース)」と呼び、新たなビジネスチャンスをうかがっている。私たちも乗り遅れるわけにはいかない。
(ニューヨーク支局 池松 由香、北西 厚一、高槻 芳、藤中 潤、菊池 貴之、大西 綾)
CONTENTS
PART 1
動き出す移動革命
トヨタ・ソフトバンクが鳴らす号砲
DATA編
市場規模は10倍に
データで見るMaaSのポテンシャル
PART 3
MaaSビジネスを因数分解
チャンスはここにある