業績悪化の要因に「人手不足」を挙げる企業は多い。だが、本当にすべて人手不足のせいなのか疑わしいケースも目立つ。であれば、企業にはまだ打つ手は残っている。

<span class="fontBold">コカ・コーラボトラーズジャパンは、間接部門を中心に700人の人員を削減する。「物流費の上昇」がその一因というが……</span>(写真=左下:picture alliance/アフロ、右:AFP/アフロ)
コカ・コーラボトラーズジャパンは、間接部門を中心に700人の人員を削減する。「物流費の上昇」がその一因というが……(写真=左下:picture alliance/アフロ、右:AFP/アフロ)

 必要な部門には人が足りず、そうでない部門では人が余る──。そんな状況に陥る企業が増えている。

 清涼飲料メーカー大手のコカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI)は3月11日から早期退職の募集を始めた。約1万7000人いるグループの社員のうち、勤続1年以上で45歳以上の正社員が対象。間接部門の社員を中心に幅広い職種で月末までに700人程度を募る。

 リストラに踏み切った背景には厳しい業績がある。増え続ける販売奨励金の負担、頻繁に実施するキャンペーンの費用、「ドル箱」といわれた自動販売機経由の販売落ち込み……。そんな業界共通の逆風に加え、CCBJIは2018年7月の西日本豪雨で広島県の主力工場を失った。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り4429文字 / 全文4848文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「特集 凄い 人材確保」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。