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海外に生産移転を進めてきた日本の製造業。ここにきて、国内の生産を強化する動きが広がる。その背景とは。

 取材班は今回、帝国データバンクの協力を得て、国内製造業の現状を調査した。まず、調べたのが2015年以降に新設された工場や今後の主な新設計画。その結果をプロットしたのが下の日本地図だ。実に300カ所以上ある。

出所:帝国データバンク総合研究所が従業員100人以上の企業に実施したアンケート結果を基にまとめた2015〜17年の生産施設の新設箇所に、編集部で18年以降の各社の事業所開設や19年以降の予定などを一部加えた。緑色はすでに新設済み、ピンク色は予定を示す
設備投資国内向け比率は底を打った
●製造業の国内設備投資比率の推移
出所:経済産業省「海外現地法人四半期調査」、財務省「四半期別法人 企業統計調査」に基づき、明日山陽子氏作成
3年連続で固定資産投資が増加
●有形固定資産投資総額の推移
出所:2017年工業統計速報。従業員数30人以上の事業所が対象

 中でも目立つのは、久しぶりに国内で工場を設ける「ぶり企業」だ。香川県坂出市で21年に52年ぶりに国内歯磨き関連工場を稼働させる計画のライオンをはじめ、約50年ぶりに時計工場を設けたシチズン時計子会社、航空エンジン部品工場を21年ぶりに新設するIHIなど業種も幅広い。