2023年5月29日号
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PART1
少子化対策の財源案も浮上 赤字組合は8割 解散ラッシュの予兆
和歌山県のある老舗企業の健保組合が2023年、解散を余儀なくされた。その内幕からは企業の健保組合が財政難に陥る構造的な問題が見えてくる。だが政府は健保組合に少子化対策の費用など、さらなる負担を求めようとする。
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COLUMN
健康保険組合の基礎知識
健康保険は、私たちが医療サービスを受ける上で重要な役割を果たしている。その仕組みをまとめた。
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PART2
デンソー、トヨタも巻き込み疾病予防 現役世代の健康 財政改善のカギに
危機的な健保組合の財政を少しでも改善する手立てはあるのか。従業員の医療情報を給付抑制につなげるデータヘルスは一つの手段だろう。各健保組合のベストプラクティスから、医療費増に立ち向かう動きを追った。
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PART3
医療費膨張招いた40年の失策 「健康への無関心」 経営者に回るツケ
現役世代の保険料で高齢者医療を支える構図はなぜ定着してしまったのか。その責任は健保組合が果たしてきた役割を重視してこなかった企業にもある。従業員の健康維持に向けた取り組みは「経済政策」とも捉えられ始めている。
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PART4
膨らみ続ける診療報酬も元凶 健保組合と経済界 国・医師会に声上げよ
財政難にあえぐ健保組合を尻目に、診療報酬はプラス改定が続いてきた。「医療の値決め」となる診療報酬改定で、健保組合側は押し切られてしまう。経済界は後ろ盾となって、年金改革の時のような存在感を見せるべきだ。
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COLUMN
健保組合こう守れ、専門家の「提言」
各界の有識者たちは、危機的な状況にある健保財政をどう見ているのか。解決の糸口を聞いた。
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校了乙
5月29日号特集「健保沈没」を担当記者が解説
日経ビジネス5月29日号特集「健保沈没 人的資本経営の急所」の読みどころを、担当した松崎遥記者が3分間で解説する。