2023年3月27日号
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PART1
スシロー「ペロペロ事件」が映し出す SNSで正義感は反転 暴走する消費者
飲食店での迷惑行為を撮影した動画がSNS(交流サイト)で相次ぎ拡散された。“炎上”の背景を探ると、消費者の悪意が増幅していくメカニズムが見えてくる。企業はどうやって、消費者が引き起こす偶発的なリスクにあらがえばよいのか。
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PART2
「三方よし」はもう限界 もろくも崩れる性善説 カスハラにあらがう術
次々と消費者の悪意にさらされた外食企業は、ビジネスモデルの変革を迫られた。生活者と生産者が「持ちつ持たれつ」の関係で進化してきた日本の消費の現場。「お客様至上主義」の独り歩きが招いた現場の崩壊を食い止める方法はあるか。
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組織にも巣食う悪意の処方箋
計測器などを手掛ける共立電気計器(東京・目黒)の元従業員が1月、不正アクセス禁止法違反容疑などで逮捕された。この男は2022年6月に会社のサーバーに不正接続し技術情報などを削除したとされ、復旧コストは約660万円に上ったという。報道によれば、男は人間関係の悪化を理由に21年12月で退社していた。
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PART3
悪意の予兆を見逃すな 犯罪、不正に迷惑行為 テックで挑む「防衛戦」
悪意ある行動を早期に察知できれば、トラブル発生による被害を最小化できる。テクノロジー進化によって“悪意検出”の精度は上がり、利便性も高まってきた。プライバシーにも目くばせしつつ、悪意から個人や企業を守る「防衛戦」は続く。
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木村花さんの母「その投稿は優しいですか?」
フジテレビの番組に出演していたプロレスラーの木村花さんが2020年5月に死去した。SNS(交流サイト)での誹謗(ひぼう)中傷に悩んでいたことから、このニュースは社会的議論を呼んだ。母で元プロレスラーの響子さんが、中傷のない世界を目指して仲間たちと活動している。話を聞いた。
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PART4
日本人は「いじわる」気質? “愛情ホルモン”の功罪 悪意を昇華させるには
いつの時代も消えることはない悪意は、大企業の経営すら脅かす“敵”となる。性善説に傾き、手をこまぬいていれば、ステークホルダーを傷つける事態を招く。悪意が生じるメカニズムを理解した上で、経営者が持つべき心構えを考えよう。
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校了乙
3月27日号特集「悪意vs企業」を担当記者が解説
日経ビジネス3月27日号特集「悪意vs企業 カスハラ、炎上…揺らぐ性善説」の読みどころを、担当した高尾泰朗記者が3分間で解説する。