2023年1月30日号
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PROLOGUE
覇権国の規制に揺れる日本
1980年代以降の新自由主義に試練が訪れ、新たな規制が世界で導入されつつある。GAFAに代表される巨大テック企業は、足元の業績が伸び悩んでいても注目の的だ。国際覇権に経済活動が深く結び付けられる状況も、企業経営への制約を強めている。
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PART1
各国で“見えないルール”も避ける時代 経済安保、企業活動に網 海外規制の「域外適用」も
経済は今日、国の安全保障の柱として見なされ、世界的にルールが増加している。米国や中国の規制は現地法人に限らず、日本で活動する企業にまで影響を及ぼす。日本政府は守りを固める観点で経済安全保障推進法を制定したが、論点はまだ多い。
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PART2
黙って従うか、抗って変えるか 成長競争に出遅れる 現場に広がる焦燥感
日本では、政府や企業が経済成長の起爆剤として規制緩和に動くのが定番。しかし抜本的に踏み込めず、適切な改革に結び付けられないケースはざらだ。変化するルールにどう向き合うかは、企業にとって永遠の経営課題となる。
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PART3
ルールと戦う企業が見る景色 規制の最前線に立ち道を開く企業家の志
規制にどう対峙するか。かつてないほどの切迫感を多くの企業が持ち始めた。ルール活用の巧拙が企業の明日を左右する。もう誰も無関係ではいられない。先達の道程を手掛かりに、「規制の時代」を乗り越える知恵を探ってみよう。
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EPILOGUE
企業よ、泥を被る苦痛に備えよ
「生産性が低すぎる」。モノづくりの優等生だった日本には、手痛い批評が向けられている。国と企業が歩調を合わせて成長してきた我が国は「規制緩和」を魔法のつえのように語る。しかし、本当に足りないのは覚悟だ。規制改革のキーパーソンに日本企業の心構えを聞いた。
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校了乙
1月30日号特集「規制サバイバル」を担当記者が解説
日経ビジネス1月30日号特集「規制サバイバル 厳格化する世界を攻略せよ」の読みどころを、担当した鳴海崇記者が3分間で解説する。