2022年12月5日号
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PART1
「ジャパンクオリティー」根こそぎ 製鉄技術から果実まで 模倣では年3兆円損失
工業製品、農産物、化粧品──。虎の子の独自技術があっさりと流出している。模倣品による経済損失は世界で70兆円、日本で3兆円を超すと試算される。巧妙化・高度化する手口に、日本企業が振り回されているのが現実だ。
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PART2
企業活動も最高学府も隙だらけ ここが危ない 浮かぶ3大流出リスク
公安調査庁は人材リクルート、投資・買収、不正調達など7つの流出経路を指摘。なかでも日本の技術の源泉となる頭脳の「海外移動」は深刻だ。リスクを「人材」「協力関係」「拠点」の3つに分類し、知財保護のポイントを探った。
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PART3
国際闘争は「ハイブリッド戦」に 主戦場サイバー空間 陰の主役は国家
国家間の争いは、情報工作、経済制裁などを複合した「ハイブリッド戦」に。その新たな戦闘手段として浮上し、脅威を増しているのがサイバー攻撃だ。国家が主導し、経済的利益のために海外企業が被害に遭うケースも多い。
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PART4
知財を守り、成長するための「3カ条」 犯罪は進化する エンドレスの覚悟を
特許制度による技術公開は模倣を助長させかねず、むしろ秘匿が良いケースもある。変わり続ける盗みの手口に対応するには、柔軟な発想と官民の連携が欠かせない。リスク管理にゴールはない。まず経営者がそれを肝に銘ずることが第一歩だ。
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校了乙
12月5日号特集「だだ漏れニッポン」を担当記者が解説
日経ビジネス12月5日号特集「だだ漏れニッポン 技術、情報狙う『盗み』の手口」の読みどころを、担当した高尾泰朗記者が3分間で解説する。