2022年9月26日号
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PROLOGUE
10社に1社との推計も コロナ融資で延命 過剰債務ゾンビ企業の行方
年後半から来春にかけ、多くの中小企業で「ゼロゼロ融資」の返済がスタートする。収益力が乏しくても融資を受けてしまい、実質的な過剰債務に陥った企業も少なくない。資金繰りで延命してきた「ゾンビ企業」は10社に1社とも推定される。その行方は。
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PART1
破綻増加の足音 後遺症に身構える銀行
新型コロナウイルス禍に苦しむ企業を救ってきた「ゼロゼロ融資」というカンフル剤。返済が始まれば、経営改善が見通せず「ゾンビ」となった企業があぶり出される。不良債権化が続発する事態を避けようとする、支援機関の闘いは新たな局面に入る。
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DATA編
業種、地域、規模……データで見る「ゾンビ企業」の実態
中小企業が多いためその実態が見えにくい「ゾンビ企業」。一体、どのような企業群なのか。帝国データバンクの資料を基に横顔をみていこう。
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INTERVIEW
ゾンビ企業、どう向き合うべきか 冨山和彦氏、安東泰志氏に聞く
ゾンビ企業とどのように向き合うべきか。再生のスペシャリスト2人に聞いた。
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PART2
上場企業にも「予備軍」 外食・宿泊の苦境鮮明に
上場企業の中にも債務返済能力に課題のあるケースが存在するのか。国際決済銀行(BIS)の定義を適用したところ、126社が該当した。外食や宿泊など、コロナ禍で大きな影響を受けた企業の苦境ぶりが目立つ。
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PART3
さらば成長なき延命 過剰債務の悪循環から抜け出す3つの道
収益力を超える債務を抱え、身動きが取れなくなる「過剰債務のわな」。金融機関から追加融資を受けられず、優良な事業資産を生かす投資ができない。そうした悪循環をどう断ち切るか。いくつかの事例を通して、その方法を考える。
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校了乙
9月26日号特集「増殖 ゾンビ企業」を担当記者が解説
日経ビジネス9月26日号特集「増殖ゾンビ企業 コロナ融資の後遺症」の読みどころを、担当した八巻高之記者が3分間で解説する。