2022年9月19日号
-
PART1
「観光立国ニッポン」の光と影 各地に活気戻った夏 “開国”前夜、その宿題
行動制限を伴わない3年ぶりの夏。各地には多くの観光客が押し寄せた。抑圧された旅行熱はコロナ後に噴出が予想され、日本の“開国”も迫っている。その前に熟考すべき論点がある。「日本は再び、訪日客の数を追うべきか」だ。
-
COLUMN1
菅義偉元首相が歩んだ「観光立国」への道程 数ばかりを追ってはいけない
第2次安倍晋三政権が発足した2012年当時、日本のインバウンドは840万人程度でした。一方、韓国は1000万人を超えていた。これだけの歴史、伝統、文化があってどうして隣国に負けているのか。これが私の考え方の基本になっています。
-
PART2
稼げる観光を実現するミッション 「数」の罠から脱却し 「質」で客を魅了せよ
新型コロナウイルス禍によって消滅した年間3000万人規模のインバウンド需要。国内旅行の意欲も低下し、旅行業界は「誘客」に傾倒した戦略のひずみにはまった。稼げる観光を実現すべく、全国の事業者が挑む“3つのミッション”の最前線に迫る。
-
COLUMN2
「北海道知床沖観光船事故」の教訓 一度の事故で失った地域の信用
4月に北海道・知床半島沖で発生した観光船「KAZU1(カズワン)」の沈没事故は、観光を基幹産業とする斜里町に甚大な影響を及ぼした。8月中旬、例年なら観光のハイシーズンだが、街はひっそりとしていた。
-
PART3
“観光長者”シンガポールに学ぶ 小国ゆえに磨き上げた 未来志向の「企画力」
今後の日本が目指すべき、「数」と「質」を両立させた観光立国の実現。その課題を既に克服した国がある。アジアの金融センター「シンガポール」だ。“観光長者”から日本は何を学べるのか。取材班は小さな島国で、秘訣を探った。
-
PART4
沖縄が映す日本観光の弱点 観光立国へ残る課題 唯一無二の価値育め
日本有数のリゾート地である沖縄は、観光産業の在り方に大きな課題を抱えている。地場企業の弱さ、生産性の低さ、人手不足……。これは日本全体の問題と重なる。観光先進国と並び立つには「地域の価値向上」と「生産性の改善」が必須要件だ。
-
校了乙
9月19日号特集「出直し観光立国」を担当記者が解説
日経ビジネス9月19日号特集「出直し観光立国 『訪日客6000万人』の罠」の読みどころを、担当した中西舞子記者が3分間で解説する。