2022年9月5日号
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PROLOGUE
ソニーとEV提携の内幕 激動の時代へ秘めた野心
ソニーグループと提携し、電気自動車(EV)を開発・販売する新会社を共同出資で立ち上げるホンダ。異例のタッグで目指すのは、ホンダ、ソニーという母体に縛られない、独立したスタートアップの創造だ。自動車業界を揺さぶる大きなうねりを生き抜くため、ホンダは変化を求めて動き出した。
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PART1
GM、CATL、グーグルとも組む EV時代へ「孤高」転換 要の電池は自主開発
電気自動車(EV)の大競争に挑むホンダの前には幾重もの壁が立ちはだかる。自主独立路線などこれまでの流儀に固執するばかりでは勝機を切り開けない。何を残し、何を捨てるのか──。生き残りをかけた変革の実態に迫る。
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DATA
ホンダ、拡大戦略のツケ 収益回復に遅れ
ホンダの業績を遡ってみると、2008年秋のリーマン・ショック後、利益成長が足踏みしていることは明らかだ。一過性の増益要因があった17年度(18年3月期)を除くと、連結純利益が7000億円を超えたのは21年度のみ。リーマン前の07年度(純利益は6000億円)から上積みできていない。
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PART2
事業の垣根を越えて知見持ち寄る 二輪車でも反撃へ 牙城死守へ「生態系」
世界シェア首位を走る二輪車市場にも脱炭素のうねりが押し寄せる。ホンダは社会を巻き込んだエネルギーシステムの構築に活路を見いだす。社内資源の掛け算でシナジーを生み、新たなビジネスモデルを創れるか。
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PART3
アシモの無念、空飛ぶクルマで晴らす 狙うは真の「革新者」 モノも市場も創造
ホンダの技術者が空飛ぶクルマやバイオ燃料の開発に挑んでいる。事業化できずに開発の幕を下ろした過去の無念を晴らす好機だ。市場を創造することでこそ真のイノベーター(革新者)として名を刻める。
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EPILOGUE
車ではなく、未来をつくる 宗一郎が残した道しるべ
戦後、浜松の小さな町工場を飛躍させた原動力は創業者・本田宗一郎のビジョンだった。それに魅了された従業員、顧客、株主らが会社を支え、「世界のホンダ」へと成長させた。イノベーション企業として再び輝けるか、正念場に立つホンダに求められるものとは。
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編集長インタビュー
三部ホンダ社長 過去の成功体験は邪魔
2021年4月の社長就任以来、「第2の創業」と公言して矢継ぎ早に改革を打ち出してきた。社内を鼓舞する背景には「ここで変わらなければホンダはなくなる」というほどの危機感がある。自動車業界の大変革期を迎え、ホンダをどう導こうとしているのか。
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校了乙
9月5日号特集「ホンダ覚醒」を担当記者が解説
日経ビジネス9月5日号特集「ホンダ覚醒 よみがえる革新のDNA」の読みどころを、担当した橋本真実記者が3分間で解説する