2022年6月13日号
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PROLOGUE
氷河期採用枠、倍率600倍 宝塚市に見る不遇世代の今
平成不況が生んだ氷河期世代。十分なキャリアを積めずに中年を迎えた人も多い。政府が打ち出した支援も新型コロナウイルス禍がかき消してしまった。
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PART1
氷河期世代、ゆがんだ組織の犠牲者 今や争奪戦の対象に
多くの先輩、少ない同期。氷河期世代は肩身の狭い思いをしてきた。組織の中核となる年ごろを迎えたが、絶対数が足りない。マネジャー層の不足に悩む企業では一部、取り合いの様相も呈している。
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DATA
バブル・ゆとり世代の目に映る、氷河期世代の姿とは 独自調査
厳しい氷河期を経験した人材は企業の中でどう評価されているのか。氷河期世代は自らの境遇をどう感じているのか。日経ビジネスでは調査会社マクロミルの協力を得て氷河期世代、バブル期を経験した上の世代、ゆとり教育を受けてきた下の世代を含む22~65歳にアンケートを実施した。2635人から回答を得た。
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PART2
氷河期世代に組織変革の力あり 規律と多様性のハイブリッド人材
時代の転換点に多感な時期を送った氷河期世代には大きな財産がある。規律と多様性の両方を重んじる、新旧ハイブリッドの価値観だ。デジタル化にいち早く対応し、多くの起業家も生まれている。
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ナナロク世代の起業家が座談会「挫折バネに、人生これから本番」
1976年前後に生まれ、IT(情報技術)業界で存在感を示す「76(ナナロク)世代」。氷河期にいったん就職するものの、閉塞感から飛び出して起業した人材が多い。経営者として活躍する3人に、同じ世代へ送るエールを聞いた。
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PART3
自己責任も甘えもウソ 氷河期、大卒就職率低下の真実
氷河期の当時、大卒の就職率は大きく落ち込んだ。「自己責任」という言葉が台頭、本人の頑張りが足りないと言われてきた。だが、就職率低下の真の理由は日本が抱えた複数の構造問題にある。
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EPILOGUE
氷河期世代が映す スタートでつまずかない社会の意義
コロナ禍の不安が冷めやらぬ中、不遇の世代が再び生まれる懸念がある。産業育成や雇用機会の創出など、国も長期を見据えた戦略が求められている。
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校了乙
6月13日号特集「氷河期世代をなめるな」を担当記者が解説
日経ビジネス6月13日号特集「氷河期世代をなめるな」の読みどころを、担当した奥平力記者が3分間で解説する。