2022年2月21日号
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PART1
競合出し抜きシェア奪取 利益率は驚異の55% 神出鬼没の営業術
営業利益率55%を誇るキーエンスの強さの原動力が「直接営業」だ。迅速な対応で他社を圧倒し、ニーズを細かく聞き取って商品を開発。顧客のキーパーソンの異動情報まで共有し、組織を挙げて売り込みをかける。
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COLUMN1
数字が語る キーエンスの実力
平均年収の高さが取り沙汰されるキーエンスだが、時価総額や営業利益率でも多くの日本企業を圧倒する。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ稼ぐ力も急回復。経営陣の「若さ」も強みになっている。
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PART2
「1000本ノック」が会社を支える ロープレで磨く提案力 妥協を許さず高稼働
キーエンスは人材育成手法も独特だ。「ロープレ」で顧客との商談に備え、「外報」を使って予定を分刻みで管理。重要な気づきは「ニーズカード」に記録する。個の能力を高めつつ、情報を全社で共有する文化が組織そのものを強くする。
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COLUMN2
接待厳禁 キーエンスの豆知識
抜群の業績を誇るキーエンスは、その社風も独特だ。一般企業では異質とされる行動も、同社の社員は当たり前にこなす。社員やOB、顧客の証言を基に、知られざる流儀を探った。
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PART3
ローソンや信用金庫も顧客に 次の商機は工場「外」 分析ソフトを外販
キーエンスが工場の「外」に飛び出し、ITベンダーのお株を奪おうとしている。営業活動を効率化するためにデータ分析ソフトを自社開発し、外販も始めた。現場で役立つ生きた経験則を学びたいと、多くの企業が飛びついている。
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PART4
キーエンスは現代の「奇兵隊」 原点は「性弱説」 習慣化が強さ生む
キーエンスの強さは人材だが、一人ひとりが傑出しているわけではない。特徴は「弱さ」を見つめて克服し、組織でのパフォーマンスを高めたことだ。その姿は、江戸時代の常識を覆した「奇兵隊」に通じる。
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編集長インタビュー
「他社にはまねできない」 中田 有 キーエンス社長
世界中のありとあらゆる工場の自動化を支えるのがキーエンスだ。新型コロナ禍をものともせず、2022年3月期は最高益更新も見据える。逆境に負けない強い風土を作る極意とは。