2021年12月13日号
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PART 1
あなたのスマホは大丈夫か? 元社員が実名告発 倫理観を失ったGAFA
GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック=現メタ、アマゾン)元社員による告発が相次ぐ。10月の米議会公聴会では、子どもへの悪影響よりも収益を優先する姿が暴露された。社内の倫理観の欠如ぶりを正すべきだとの使命感が、告発者を駆り立てる。
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PART 2
拡大続ける「データ資本主義」 ワタシの趣味も行動もネットは全てお見通し
GAFAを中心とした巨大IT企業は様々な手段で膨大なデータを収集する。その一端をつかもうと、記者は専門家の力を借りてネット上の「ワタシ」の実像を探った。それでも底知れぬ情報流通の世界。個人のデータを燃料に資本主義は拡大を続ける。
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特別講義
クッキーのイロハ どうやって個人を特定するか 知っておきたい5つの疑問
個人情報と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。名前、年齢、性別、住所、電話番号、勤務先のどれが個人情報に該当すると思いますか。日本を含む世界の多くの国々では、個人情報は「識別され得る個人に関する情報」と定義されています。同姓同名の方がいる場合もありますが、名前は基本的に特定の個人を識別できるため個人情報になります。
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PART 3
個人情報保護の体制確立 「常連客殺し」は続くか中国ITに統制の波
中国で11月、個人情報保護法が施行された。成立から施行まで2カ月強は異例の短さだ。急な制度変更に加え、当局も問題を次々と指摘。経済界には混乱が広がっている。プライバシー意識を高める中国の消費者に、どう向き合うかが日本企業にも問われる。
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PART 4
「追跡禁止」で動く日本企業 ネット広告に曲がり角 錯綜する「定石」探し
成長を続けてきたインターネット広告市場が曲がり角を迎えている。「サードパーティークッキー」の利用にいよいよメスが入るからだ。海の向こうの話ではない。日本企業もマーケティング戦略の練り直しが急務だ。
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PART 5
分断を生むフィルターバブル 「監視者」を監視せよ データ経済を生きる道
利便性を高めるはずのビッグデータは、カネを生む手段に変わり、人々の分断を生んだ。警戒心こそ強い日本人だが、権力を持ち始めたビッグテックを前に思考停止に陥る。今こそ消費者と行政が一体となってデータ経済のあり方を見つめ直す必要がある。