2020年7月13日号
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PROLOGUE
世界は「大停滞時代」の入り口に
「踊り出してしまった」。6月8日、新型コロナウイルスの国内感染者がゼロになった報告を聞いたニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相はこう言って満面の笑顔を見せた。同国は2月初旬に中国からの入国をいち早く禁止し、3月下旬には都市封鎖(ロックダウン)に踏み切った。
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PART1
「失業率2割」の足音 世界で格差を再生産
新型コロナウイルスは資本主義経済の根幹となる雇用を揺るがしている。欧州では雇用維持策の期限切れに伴い一部で失業率が2割を上回るとの予想もある。以前から続いていた格差拡大と低成長の構図が、さらに深まろうとしている。
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PART2
モザイク化する世界 一体モデル終焉へ
新型コロナウイルスは、低コストと利益極大化を狙ったグローバル化を変える。医療品などが新たな戦略物資となり、コスト高でも自国生産が拡大する。分断は米中間以外にも広がり、グローバル化はモザイクのように複雑化する。
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PART3
分配と衆知でつくる 「寛容な」資本主義
格差や分断といった大きな壁に突き当たった資本主義に、労働者は反旗を翻し始めた。株主利益最優先から、幅広いステークホルダーを巻き込み社会課題を解決できるモデルへ。「国家資本主義」に対抗するためにも、未曽有の危機を生かせるかどうかが問われている。
PROLOGUE
時事深層
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INSIDE STORY
都心オフィスの15%が空室に?大手の在宅勤務が定着、需要が縮小
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INDUSTRY
CASE、さまよう「A」と「S」 米テスラ躍進の背景に
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POLICY
香港国家安全維持法で移住希望者増加、高度人材の受け入れ競争に
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AUTONOMY
ふるさと納税訴訟で逆転勝訴の泉佐野、国への不信募らせた四半世紀
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INDUSTRY
損保、コロナ禍のリスクを補償 店舗休業やテレワークに照準
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TECHNOLOGY
河井夫妻を追い詰めたIT捜査、デジタル鑑識でプライバシー丸裸に
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INDUSTRY
アフリカやインドで大量発生 バッタ禍がもたらす食料不安
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FRONTLINE シリコンバレー
PS5、隠し球は音声認識とVR?
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グローバル ウオッチ
トランプ米大統領、抗議デモ暴徒化で急進左派を批判