2020年6月29日号
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PROLOGUE
日産・内田新体制の使命 「失敗」認め、どん底から再出発
5月、横浜・みなとみらいにある日産自動車本社。日が昇ったばかりの早朝、役員フロアの執務室で、2019年12月に就任した内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)は中空を見据えていた。
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PART1
日産はどこで道を誤ったか 無謀な戦線拡大、販売は「老兵」頼みに
404億円の営業赤字。巨額赤字の影で見逃されがちなこの数字が日産の苦境を物語る。新興国への戦線拡大で主力市場の新車投入が追いつかなくなり、ブランド力が低下。古い車で戦わざるを得ない販売が値引きに依存する悪循環が生まれている。
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PART2
まだ残る「技術の日産」生かすも殺すも経営次第
今後の自動車メーカーの競争力を左右する電動化や運転支援の技術。フルには生かし切れていないが、日産にも世界で戦えるポテンシャルは十分ある。開発現場の底力を生かせるかどうかは、マネジメント次第だ。
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PART3
日産・ルノー・三菱自 アライアンス再始動 危機下の結束は本物か
少し前まで資本関係を巡り暗闘を続けてきた日産・ルノーのアライアンス。危機的状況に追い込まれ、地域・車種ごとに役割を明確にする新たな枠組みに踏み込んだ。扇の要だったゴーン氏が不在となり、より合理的な姿を目指す。
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EPILOGUE
「エリート集団」日産 謙虚さと共に失いかけた原点
災害時の非常用電源としての顔を持つ「リーフ」。新技術を生み出してきたもう一つの顔だ。あらゆるステークホルダーと向き合い、謙虚さと原点を取り戻すことが復活の条件となる。
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編集長インタビュー
日産・内田社長インタビュー「革命なくして信頼戻らず」
検査不正にゴーン前会長逮捕と、混乱続きの日産の経営のバトンを昨年12月に引き継いだ。最初の決算は11年ぶりの最終赤字となり、新型コロナウイルスの猛威も重なる逆境に挑む。「社内に革命を起こす」。信頼回復には意識改革が不可欠と説く。
PROLOGUE
時事深層
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INSIDE STORY
マクドナルド、コロナ禍の独走 5月は既存店売上高15%増
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INDUSTRY
EV電池「川上」争奪戦 テスラが資源大手からコバルト調達へ
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COMPANY
役員報酬削減、コロナ禍でもまだ「4社に1社」の訳
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INDUSTRY
積水ハウス、引っ越し手続き一括で 非金融にブロックチェーン活用
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COMPANY
コカ・コーラ、キューサイをついに売却か 相乗効果引き出せず
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論点 コロナ・エフェクト
在宅勤務やECだけでは物足りない 見直される「リアル」の価値
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POLICY
電子版「Raise」で議論 「ジョブ型」支持もキャリアに不安
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FRONTLINE 上海
Zoomも屈した「中国の価値観」
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グローバル ウオッチ
トランプ米大統領、3カ月ぶりに選挙集会を強行